地図制作現場から生まれたツールセット

PlugX-MappingTools

プラグエックス・マッピングツールズ

Illustratorによる本格的な地図制作においては、データが重いことによる操作のしにくさや、オブジェクト数が多いことによる膨大な繰り返し作業など、一般のアートワーク編集と比べて独特の苦労があります。これらを解消するため、当社地図制作現場の要望をもとに開発した8種類のツールをセットにしました。ぜひこのプラグインを活用して、作業効率を飛躍的にアップさせてください。

文字位置を変えずに行揃えを変える

地図の注記テキストは、対応するシンボルマークや地物がある場合はその側に原点(アンカーポイント)がくるように、またエリアに対する注記は中央に行揃えを設定しておくことが原則です。これによって縮尺変更やフォントサイズ変更などの際の対応がきわめて楽になります。しかしIllustrator自体の機能で行揃えを変更すると文字の位置が変わってしまうので、再度動かして配置し直す必要があり、大変面倒です。

本プラグインの「テキスト原点」パネルのボタンを使えば、クリックするだけで、文字自体の位置は変えずにアンカーポイント位置だけを変更(=行揃え設定を変更)することができます。回転されたテキストの場合でも、文字位置はそのまま維持されます。

さらに横組みと縦組みの変更も、ボタンひとつで行うことができます。

レイヤー変更をワンクリックで

オブジェクトのレイヤー変更を、レイヤーパネル上でマウスドラッグするのではなく、移動先レイヤー名をワンクリックすることで軽快に行えます。雑多な要素が1つのレイヤーに混在する状態からきれいにレイヤー分けされた状態に整理する作業をサポートします。

レイヤー数の多いドキュメントでレイヤー変更を行うとき、レイヤーパネルにすべてのレイヤーを表示しきれず、行き先のレイヤーが表示されるまでドラッグ状態で待ち、正確な位置でマウスボタンを離すなど、時間がかかり神経を使う作業を強いられます。

一方このパネルを使えば、Illustratorのレイヤーパネルとは別の独立したパネルに行き先レイヤーを表示しておくことができ、しかもワンクリックだけで移動できるので、このようなストレスはありません。さらに、行き先のレイヤーが非表示やロック状態でも移動することが可能です。

確実な縮尺変更

地図データを縮尺変更して再利用したいとき、拡大縮小の倍率を「縮尺」の指定によって設定できるので、計算間違いによるミスの発生を軽減します。

大きな特徴として、テキストのフォントサイズやシンボルオブジェクトのサイズを変更しないで拡大縮小することが可能です。これにより、拡大縮小によって地図の縮尺を変更したあとのデザイン手直し作業を最小限にすることができます。

選択したオブジェクトだけを拡大縮小することと、ロックされていないすべてのオブジェクトを拡大縮小することができます。

計算ミスのないスケールバー作成

縮尺と実距離を指定することで、正しい長さのスケールバーを簡単に作成でき、計算ミスによる事故を防ぎます。作成前に図上長さが何cmになるのかを確認することも可能です。作成されるスケールバーは普通のパスとテキストなので、Illustratorの機能で自由にデザイン加工できます。

バージョン1.5で縮尺値の表記もテキスト化されるようになり、作成先も新規レイヤーと現在アクティブなレイヤーのどちらかを選ぶことが可能になりました。

元に戻すのが面倒な変形をリセットする機能を3つ揃えました。

配置画像の変形をリセット

選択された配置画像の変形をリセットします。縦横比は画像自体の元の比率に、回転角度はゼロに、拡大縮小率は72dpi相当(=1ピクセルが1ポイント)の状態にリセットされます。

テキストを水平垂直に戻す

回転のかかったテキストを、横組みの場合は水平に、縦組みの場合は垂直に戻るようにアンカーポイントを中心に回転させます。方位を振った地図の注記を水平垂直に戻したいときに便利です。

テキストのシアー変形除去

シアー変形は一旦加えてしまうと元に戻すのは極めて困難ですが、この機能を使えば簡単に除去することができます。テキストが回転されている場合も、文字位置を変化させずシアー除去します。パス上テキストの場合も、テキストの載ったパスの形は変わらずに文字のシアー変形成分だけが除去されます。

多様な要素を含む地図のドキュメントでは、作業を効率化するためレイヤーを整然と管理することが重要です。このツールではレイヤー名を加工・管理するための3種類の機能を提供します。

レイヤー名通し番号作成

レイヤー名に対して、一連の番号を付加する機能です。付番の間隔や、数字の前後に付加する文字列などを設定できます

レイヤー名置換

レイヤー名に対して、一括で文字列置換や文字列の挿入などを行う機能です。手作業でレイヤー名を変更する手間がなくなります。

レイヤー名リストのファイル書き出し・読み込み

レイヤー名リストをテキストファイルとして保存することができます。作業指示書などでレイヤー名一覧が必要なとき、手作業でレイヤー名を打ち込んだり、レイヤーパネルのスクリーンショット画像を使用するのが一般的ですが、本格的な地図のようにレイヤー数が多い場合は非常に手間がかかります。

この機能を利用すれば、書き出したテキストファイルをワープロソフトや表計算ソフトなどで読み込んで自由に加工することが可能です。サブレイヤーの階層もタブ文字によって表現されます。

反対に、書き出したテキストファイルを読み込んで、Illustrator上でそのファイルと同じ構造のレイヤーを一括作成することもできます。

重い地図データを選択して移動させるとき、マウスドラッグに表示がなかなか追従しなかったりして位置合わせが大変です。この機能を使うと、移動させるオブジェクトを「選択」する操作が不要になるとともに、移動先もパスの位置によって指定するので、正確・確実な移動が可能です。

隣接関係を自動判定して、同じ色が隣り合わないようにエリアを塗り分けることができます。行政区域別の色分けなどが非常に楽になります。飛び地がある場合も、あらかじめグループ化しておくことにより、それを考慮して色分けされます。
※ポリゴン数が約300程度を超える場合、色分けできない場合があります。

商品一覧

製品対応Illustratorバージョン1ライセンス直販価格
PlugX-MappingTools1.6 (Windows版)2022(v26.3以降)~202432,780円(本体 29,800円)
PlugX-MappingTools1.6 (Macintosh版)2022(v26.3以降)~202432,780円(本体 29,800円)
PlugX-MappingTools1.5 (Windows版)CS6~2022(v26.2)32,780円(本体 29,800円)
PlugX-MappingTools1.5 (Macintosh版)CS6~2022(v26.2)32,780円(本体 29,800円)

動作環境等

  • 対応バージョンのAdobe Illustrator日本語版が、その必要システム構成上で正常に動作していること。
  • バージョン1.6のMacintosh版はIntel CPUとApple Silicon (M1・M2・M3等)どちらでもネイティブ動作します。
  • バージョン1.5のMacintosh版はIntel CPU用です。Apple SiliconではRosetta環境で動作します。
  • バージョン1.5のWindows版は、CC2018以降には64bit版のみ対応です。
  • 1ライセンスにつき1台のPCで使用できます。
  • サポート対応にはインターネット接続環境が必要です。
  • 初回起動後60日以内にインターネット経由またはFAXによるライセンス認証が必要です。

マニュアル

各製品のマニュアルを下記のリンクからダウンロードできます。ご購入の検討にもご利用ください。

修正版(アップデータ)

  • 修正版は当該製品をご購入いただいたユーザー様向けです。お持ちの製品のソフトウェア使用許諾内容に従ってご使用ください。
  • お求めの時期によっては、既に修正版が製品に含まれている場合があります。
  • バージョン番号のリンクをクリックしてダウンロードしてください。
  • ダウンロードしたzipファイルを解凍してご利用ください(ご使用の環境設定によっては自動で解凍される場合があります)。
対象製品内容バージョン公開日
PlugX-MappingTools1.6 (Windows版)現在公開されている修正版はありません
PlugX-MappingTools1.6 (Macintosh版)現在公開されている修正版はありません
対象製品内容バージョン公開日
PlugX-MappingTools1.5 (Windows版)CC2018~2022(v26.2)対応版(64bit)1.5.52017.12
PlugX-MappingTools1.5 (Macintosh版)CC2018/CC2019対応版1.5.6.12020.6
PlugX-MappingTools1.5 (Macintosh版)2020/2021/2022対応版1.5.72021.6

アップグレード

PlugX-MappingTools1.5をお持ちのお客様はMappingTools1.6をアップグレード優待価格でご購入可能です。こちらのフォームからお申込みください(お持ちのPlugX-MappingTools1.5のシリアル番号が必要です)。